◇ 最近オンラインで学習するためのアプリやオーサリングツールが次々と登場している。海外ばかりではなく、日本のベンチャーも頑張っている。しかし、ネットを検索していると、やはりまだまだアメリカが数歩リードしているようだ。
◇ Poppletというサイトではマインドマップのようにマテリアル同士を関連させることが簡単にできる上、マテリアルはテクストに限らず、画像やビデオを簡単に貼り付けることができる。
◇ Docs Teachでは、歴史のマテリアルがたくさん用意されており、それを教師が授業に合わせてピックアップし、組み合わせて生徒に提示することができる。それぞれのマテリアルにはブルームのタキソノミーに基づいたレベルが明記されており、どういうタイプの授業に適切な素材かということが判断できる仕組み。
◇ Rukukuでは、マテリアルを自分で簡単に作成管理するためのプラットフォームを提供している。ビデオなども手軽に貼り付けられ自由度は高い。しかし、まだ立ち上がったばかりの企業のようで、機能はまだ限定的である。私はこの企業を日経の記事によって知ったが(気づけば…身軽に起業 大卒以外7割、世代広く )、ルククと表記されている企業のスペリングが分からず、検索エンジンで探すのに苦労した。固有名詞はカタカナではなく英語で表記するべきだと思う(関係ないけど)。
◇ オンライン学習環境を作ることを目指して私がスタディエクステンションを設立した2007年頃は、オンライン学習は、コスト面や品質面での課題が数多くあり、まだまだ実用的とは言いがたかった。実際、双方向型ホワイトボードや電子会議室といったツールもよほど高価なものを入手しないと、機能もデザインもあまりぱっとしなかったが、このところのツールの充実ぶりには本当に驚く。
◇ ただし、使用する際の技術的ハードルが低くて且つカスタマイズしやすいといった決定版は出ていない。カスタマイズしやすいのは、Moodleのようなオープンソースであるが、多くの人が参加しないとオープンソースであることのアドバンテージが活かせない。その意味では日本人にとって英語の壁を打ち破ることが先決ということになるかもしれない。